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通信教育講座 塩づけリスト・逃しているお客様を戦略的に見込み客にランクアップ! 菊原式セールススキル 訪問しないで成約する商談のコツ 営業マン正社員の通信教育
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  • もっと「成績を上げたい」と、営業に対して「真剣」な方
  • 仕事も出来て、プライベートの時間もたっぷり取りたい方
  • 訪問嫌いで、人見知りではあるが、向上心の高い方

私は7年間、まったく売れない住宅営業マンでした。
そんな私が4年連続トップ営業マンに。
今よりもっと早く帰れて、今よりもっと売れるようになる方法のヒントを週一回のペースでお送りいたします。
定時で帰ってトップ営業マンになりましょう!

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■売れる営業マンは”教えるプロ”ではない

友人のこと。 友人には中学生と小学生の息子がいる。 お兄ちゃんは優秀で勉強ができる。 一方、弟はあまり勉強ができないという。 弟は 「学校の勉強が分からない」 というので、お兄ちゃんに教えてもらうことに。 しかし、うまくはいかない。 3分も経てば 「何でこんなことも分からないんだ!」 と喧嘩になってしまう。 すったもんだした結果、弟は塾に行きだした。 塾で相性のいい先生と出会い、成績が一気に伸びたのだ。 お兄ちゃんは頭がいい。 しかし、教えるプロではない。 やはり教える専門の人から教わった方がいいもの。 これは営業でも言えること。 トップ営業マンは営業のプロだが “教えるプロ” ではない。 お世話になっている営業部長から 「菊原さんより売る自信はありますが、上手に教える自信はありません」 と言われたことがある。 私もコンサルとして10年以上経験した。 常に “分かりやすさ” を意識してきたつもり。 今年も今日が最後。 来年も分かりやすく、かつ役に立つ情報を発信したいと思います。

 

■言葉と行動の両方取り入れなければ結果は出ない

よく紹介をもらう先輩がいた。 営業マンにとって紹介情報ほどありがたいものはない。 近くで見ていて、こころから 《うらやましい》 と思っていた。 その先輩に秘訣を聞いた事がある。 すると先輩は 「引渡しの時に”友人か兄弟でこれから家づくりを考えそうな人はいませんか?”と具体的に聞けばいいんだよ」 と教えてくれた。 確かに今までお客様に対して 「紹介してください」 と言ったことはあったが、具体的に”友人か兄弟”とは聞いていなかった。 私はさっそくお客様に使ってみた。 しかし、それほどの効果は感じない。 というか、まったく効果は無かった。 それからだいぶ時間が経ってからのこと。 先輩は契約したお客様に対して 「来週から基礎工事が入ります」 だとか 「明日からいよいよ壁紙が貼られます」 といった電話をしていることに気がついた。 このようなきめ細かい連絡をしてこそ “紹介トーク” が機能する。 ただ単にトークだけを言っても効果はない。 近くで結果を出している人いるだろう。 その営業マンの言葉と行動の両方を参考にして取り入れる。 そうすることで結果が出るようになります。

 

■満足する仕事をしただけでは信頼は得られない

私の実家のこと。 2年ほど前に大がかりのリフォームをした。 その時にお願いした業者Aさんは対応もよく、父も気に入っていた。 最近、実家でちょっとした工事をした。 私が 「Aさんに頼んだの?」 と聞くと、父は 「いや、今回は別の人に頼んだ」 と言う。 理由を聞くと 「Aさんはその後さっぱり連絡もないし、携帯も出なかったから」 と言っていた。 Aさんからすれば終わったお客様に接触する理由もない。 また工事中の電話は出ないことが多い。 着信を見ても 《用があればまたかけてくるだろう》 くらいにしか思わないのだろう。 どんなにいい工事をしたとしても “2年間ほったらかし” では印象が悪い。 悪いギャップ効果になってしまう。 ここまででなくとも、これに近い会社”営業マンは多いだろう。 オーナーを大切にすればクレームも軽く、紹介も出る。 その逆にほったらかしにすればクレームは重く、悪い口コミが広がる。 3ヵ月、いや半年に一回でもいい。 ニュースレター、訪問、電話、なんでもいいので定期的に接点を持つようにしましょう。

 

■人からの暗示と自分自身の暗示に気をつけよ

ビルダーの社長とお会いさせて頂いた時のこと。 その社長がこんな話をしてくれた。 社長「会社をダメにするのは簡単なんです」 私「どういうことですか?」 社長「この会社はこのままではマズイぞ、と言い続ければいいんですから」 私「なるほど」 これはものすごく分かる。 落ちこぼれ営業所の時、所長から毎朝のように 「このままではこの営業所はつぶれるぞ!」 と言われていた。 そのたびに酷くテンションが下がったものだった。 毎日言われていたため意識レベルではなく、潜在意識まで刻まれる。 当然のようにその営業所は消えてなくなった。 健康な人でも、通りすがりの人から 「あれ?顔色が悪いですね」 と言われると 《もしかして体調が悪いのかな・・・》 と心配になる。 偶然2、3人から言われれば本当に病気になる事だってあるだろう。 人から言われ言葉より、自分の暗示の方がもっと強力。 回数も格段に多い。 これは本当に気をつけなくてはならないことだ。 ダメ営業マン時代の私は 《どうせ頑張ったところで契約など取れるわけがない》 《今日も断られるだけだ》 といった暗示を何十回、何百回としてきた。 お望み通り、それが現実化し地獄を見ることになった。 人から言われることは仕方がないとして、自分への暗示はコントロールができる。 否定的な事はゼロにはならないとしても、減らす努力はできるもの。 減らした分、プラスのことを考えて欲しい。 こういった良い思考の積み重ねを日々していきましょう。

 

■上を見たら下を、下を見したら上を

以前のブログで 「時には上を、時には下を見る」 http://plaza.rakuten.co.jp/tuki1/diary/201511110000/ というお話をした。 また 「上と下、どちらを見ているか?」 http://plaza.rakuten.co.jp/tuki1/diary/201501110000/ というお話もしたことがある。 このブログは反響が大きかった。 この話をミックスさせ、メルマガバージョンでお届けしたいと思う。 自分より下を見て 《アイツが契約するとヤバいぞ、何とかキャンセルになれ》 などと考えていたのでは、ダメ営業マンからいつまでたっても抜け出せない。 だからと言って 《あの人凄いよなぁ、もう二桁契約かぁ》 と上ばかり見るのもまた良くない。 ようはバランスだと思う。 私の考えは “上を見たら下を見る” そして “下を見たら上を見る” ということ。 セレブやダントツのトップ営業マンを見て 《うらやましいなぁ、俺なんて・・・》 と卑屈な気分になったら、もっと厳しい状況の人のことを考える。 外国の難民で住む場所を追われた人、自分より下の営業マンなど。 時々、こう考えることで 《まだ恵まれている》 と思える。 逆に下の立場の人を見過ぎで 《アイツみたいになりたくなよなぁ》 と思ってしまったら、上を見る。 そして 《もっと頑張るぞ》 とモチベーションを上げて欲しいのだ。 上ばかり見るのも、下ばかり見るのもおかしい。 何でもバランスが大切。 上を見たら下を、下を見したら上をという方法を試してほしい。 心が乱れず健全に営業活動ができるようになります。

 

■一流と二流の差は判断力、行動力にある

住宅会社の社長と話をしていたときのこと。 社長から 「菊原さんの代表的な本を教えてもらえますか?」 と質問があり、それに答えた。 すると社長はその場でスマホを操作し、購入してくれた。 やはりできる人は行動が早い。 この行動一つ見ただけで 《この人は上手く行っているだろうな》 という感じがした。 実際うまく行っているが。 よく “一流と二流の差は行動力にある” といった言葉を聞く。 これは本当のこと。 私自身、うまく行っている時は即決できる。 参加すること、行動することが瞬時に判断できる。 こういった時は物事がスイスイ進んでいく。 しかし、ちょっとネガティブな時は 《う〜ん、これはじっくり考えないと》 と判断力が鈍る。 あとまわしにしてもいい判断ができるわけではない。 時にはやった方がいい行動も止めてしまったりする。 こうなるとどんどん悪い流れになる。 時には “じっくり時間をかけて考えた方がいい” といった重要な事もあるだろう。 しかし、それ以外の ・メールの返信 ・本を買うかどうか? ・参加するかどうか? などなど。 こういった事は瞬時に判断して行動したほうがいい。 私はたくさんの成功者とお話しさせて頂いたが、その中で “決めるのが遅い” という人を見たことがない。 出来ることからでいい。 その場で判断しその場で行動する習慣を身につけましょう。

 

■自分に“本当のご褒美”をしているか?

ある営業マンとお会いしたとのこと。 その営業マンは 「目標を達成したら3万円のコースとか、思いっきり贅沢をします」 と言っていた。 人はそれぞれ好みが違う。 旅行、豪華な食事、エステ・・・などなど。 そういった目標を持って頑張るのも1つの手段だと思う。 それからしばらくして、別の営業マンとお会いした。 その営業マンは 「ご褒美として断食します」 と言っていた。 その時は 《せっかく目標達成したのに断食なんて、おかしなことを言う人だ》 と思っていた。 しかし、理由を聞くとそうでもない。 営業活動で目標を達成するためには多少の無理をする。 その人は接待もあり、外食も多くなる。 達成したご褒美として、 “体にいい事をしてあげる” というのだ。 自分のご褒美というと、 コースで前菜、スープ、ステーキ、フォワグラ、デザート、ワイン・・・ というイメージがる。 しかし、胃やすい臓、肝臓はどうだろう? 《オイオイ、またハードに働くのかよぉ》 と悲鳴を上げることになる。 体にとって一番の休養は休めること。 断食とまではいかなくても、紹介いいもので楽をさせるのもいいだろう。 結果を出したら、もしくは出さなくても “体にとって本当にいいこと” をしてあげる。 それが本当の自分へのご褒美になるのです。

 

■お客様は“有休を使う理由”を欲しがっている

ダメ営業マン時代は朝から夕方まで打合せをしていても問題なかった。 契約客だとしても 《今日は働いたなぁ》 という感触を味わえた。 しかし、トップ営業マンになってからはそうはいかない。 週末になれば複数のアポイントが入る。 朝から晩までギッシリ予定を詰めてこなしていた。 途中で何が何だが分からなくなったこともある。 週末に集中させると問題も起こる。 ミスも多くなり、やり直しに。 これはもったいないし、ガッカリする。 お客様からも 「ちゃんと願いしますよ」 と言われたりするのだ。 また新規のお客様の接客時間も欲しい。 一日中、打合せしていればいずれ手詰まりになるのは目に見えていた。 そんな時のこと。 契約したお客様が 「今度平日に来ようか?」 と言ってくれた。 そのお客様は工場勤務の方だったが 「有休が余っていてもこういう時じゃなくちゃ使えないんだよ」 と言っていた。 それから契約したお客様に 「今度平日に打合せしませんか?設計も独り占めてきますしゆっくり決められますよ」 と提案するようになった。 多くのお客様は 「せっかくだし、そうしようか」 とのってくれた。 多くのお客様はまじめで何も用事が無い時に休めない。 “有休の理由” が欲しいと思っている。 こちらから休みやすい理由を提案して、ゆっくり打合せしましょう。

 

■「坪単価は?」という質問はチャンス

ダメ営業マン時代のこと。 お客様からの 「ところで坪単価はいくらですか?」 という質問が嫌いだった。 「50万円です」 と答えれば 「そんな高いんだぁ・・・」 と一瞬でテンションが下がる。 かといってごまかせば、 《この営業マンなんか怪しい》 と思われてしまう。 この質問はいつも困っていた。 その後、私は1つのツールを作成した。 35坪、40坪、50坪・・・ と標準価格が載っているもの。 お客様からの 「坪単価はいくらですか?」 に対して 「事例でご説明します、こちらにおかけいただけますか?」 と簡単に着座に持って行くことが出来た。 座って図面を見ていると、 「うちはもっと大きい方がいいんだよね。それに・・・」 と要望を話し出す。 時には 「こういった提案もしてもらえるのですか?」 と言ってくるお客様もいた。 とにかくツールを作成してから 「坪単価はいくらですか?」 という質問が待ち遠しくなった。 3〜5パターンでいい。 価格が説明できる事例を作っておく。 そうすることで坪単価の質問はピンチからチャンスに変わります。

 

■相手と話がかみ合わない理由

仲間と話をしていた時のこと。 夫婦関係の話になった。 Aさんと私で、Bさんに相談した。 Aさん「うちの妻とはどうも話がかみ合わないんですよね」 私「わかります」 Bさん「それは相手のことを考えず、思いつきや好きな事を話したりしていませんか?」 私「言われてみればそうかもしれません」 Bさん「相手が今何に興味を示しているかを少し観察するだけで、ずいぶん違ってきますよ」 私「確かにそうですね」 この話を聞いて 《だから今まで話がかみ合わなかったのかぁ》 と納得した。 妻が新聞を見ている時はそのテーマの話をし、 テレビを見ている時はその画面に映っているニュースに関連させ 「この人結婚しているんだ」 と話しかける。 試してみたが、相手を少し観察するだけでもずいぶんと話がかみ合うようになった。 これはお客様との接客でも言えること。 ダメ営業マン時代の私はお客様のことを観ていなかった。 思いついたこと、私が話したいことを言っていただけ。 これでは話がかみ合わないのも当然のこと。 お客様の視線の先にはヒントがある。 何を見て、何に興味があるのか? という事を少し観察するだけでも、違ってくる。 自分が話したい内容ではなく、お客様が興味を持っているテーマで話を進めましょう。

 

■相手のベストタイムを知っているか?

私が信頼している編集の方のこと。 その方は “私のベストタイム” をよく知ってくれている。 高齢者のようで恥ずかしいのだが、私は早ければ夜8時30には寝てしまう。 そうなれば当然、朝早く起きる。 私のベストタイムは “朝4〜6時” くらい。 その編集者は前の日に “朝4時までに依頼のメールを送ります” と前ふりしてくれる。 そして、朝早く起きた私がそれを見て手をつける。 早ければ6時に。 遅くとも午前中いっぱいで仕上げて送れるのだ。 私にとって心地いいし、編集の方にとっても早く仕事が仕上がるので助かる。 お互いにメリットしかない。 一方、そうでない人もいる。 住宅営業マン時代に付き合っていた業者さんのこと。 私は時間に正確な方で12時は確実にランチを食べていた。 その業者さんは必ず12時ちょっと過ぎに電話をかけてくる。 おららく 《お昼休みだから捕まるのでは》 と思っていたのだろう。 私は今後のために 「12時から12時30分まではお昼を食べているので出来ればズラしてもらえますか?」 とお願いした。 しかし、その後も頻繁に12時ちょっと過ぎにかかってくる。 麺類などを頼んだ時は最悪。 結局、その業者さんと付き合わなくなった。 お客様のベストタイムを意識しているだろうか? 生活リズムをヒアリングしておけば、お互い気持ちのいいやり取りができます。

 

■できる営業マンは別れ際のひとことが違う

予約が取れないお店に連れて行ってもらった時のこと。 料理やお酒は悪くはないが、 《格別おいしい!!》 というワケではない。 最後まで 《どうしてこのお店が予約が取れないほど混んでいるのだろう?》 と理由が分からなかった。 会計を済ませ店を出ると、店長さんとスタッフが出てきて 「今日はご来店ありがとうございました」 と見送ってくれた。 こういったお店もある。 しかし、このお店はその時間が長く私たちが見えなくなるまで見送ってくれた。 これは意外に嬉しい。 この時、人気がある理由が分かった気がした。 出迎えのサービスもいいが、帰り際のサービスが手厚いと印象に残る。 《また来たい》 という気持ちになるもの。 できる営業マンは別れ際に気をつかう。 無意識か? それとも意識的なのか? どちらにせよ、 ”印象に残るひとこと” を言ったりする。 研修先の社長から食事に誘われた時のこと。 そこには保険のトップ営業マンも参加していた。 私は、食事後に 「ごちそう様でした」 と社長にお礼をした。 その一方、トップ営業マンの方は 「ごちそう様でした、このお店は人から聞いておりまして一度来てみたかったんです。 ありがとうございました」 と感動を伝えていたのです。 私より何倍も印象に残ったのは言うまでもない。 できる営業マンは別れ際のひとことが違う。 そう痛感した出来事でした。

 

■電話嫌いでも気持ちよく電話できる方法

通信講座の会員さんや個人コンサルでは、よく 「私は電話が苦手でして、見極めの電話が難しいのですが」 といった相談を頂く。 私自身も電話が苦手だったので、気持ちはよく分かる。 そこでまずアドバイスするのは 「“電話をかけるお客様”と“電話をかけないお客様”に分けてください」 ということ。 私は営業マン時代 《このお客様は絶対にいいお客様になる》 と感じた人には電話をしなかった。 その理由は下手に電話して 「そういったものは結構ですから」 と断られるのが怖かったから。 いいお客様に対しては黙って営業レターのフォローを続けた。 私が電話していたのは、 ・全く見込みがないと感じたお客様 ・リストだけで状況が分からないお客様 ・引き継ぎのお客様 ・資料請求のお客様 などなど。 こういったお客様に1年も2年も営業レターを送り続けるのは辛い。 目的としては “必要ないというお客様を見極める” ためだけに電話をしていた。 《断られて見極めるのが目的だ》 と思うと意外に電話はできるもの。 また断られても 《送らなくていいお客様を見極められた。よかった》 と思えるようになったのだ。 営業レターを送っているお客様に対して 「今後も必要でしょうか?」 という電話をする必要がある。 その電話の前に “電話をするお客様なのか” それとも “電話しないお客様なのか” を分類してほしい。 分類すると意外にスムーズに電話できるものです。

 

■接客に自信が無いのに丸腰で臨んでいないか?

ダメ営業マン時代のこと。 お客様との初回接客を苦手としていた。 お客様が玄関を通過すると “ピンポ〜ン” とチャイムが鳴る。 それを聞いただけで胃が痛くなる思いをしていた。 自信が無いままお客様の前に出る。 《どう話しかけようかぁ・・・》 と思っているうちにお客様はどんどん移動してしまう。 きっかけを失い、ほとんどロクにしゃべれずに終わってしまう接客もよくあった。 当時の私は自身もないくせに “丸腰” で接客に臨んでいた。 これは利口な戦略とは言えない。 天才的なセンスがあるか、生れつき人懐こい人でなければこれではうまく行かない。 その後、トーク設計図を作るようになった。 はじめから上手く行ったわけではない。 しかし、使い始めた瞬間。 《どう話しかけようか・・・》→《よっし、これを試してみよう》 とメンタルは変わった。 何よりチャイム音が怖くなくなったことが何より嬉しかったのだ。 トークを試し、うまく行けば 《こう言うと警戒心が解けるんだな》 と嬉しく思う。 さらには、失敗したとしても 《なるほど、今のタイミングで言うと嫌われるんだな》 と前向きにとらえることができた。 トーク設計図を用意すれば失敗接客もデータになる。 こうすれば接客するたびに上達していく。 自信が無いのに丸腰で臨むのは得策ではありません。

 

■ドタキャンされたらおしゃべりする

ある日曜日のこと。 午後2時からと3時30分からの2件の約束をしていた。 どちらも重要な局面のお客様。 しっかりと準備してお待ちしていた。 しかし、一件目のお客様が時間になっても来ない。 15分過ぎてから電話すると 「すみません。予定があり行けなくなりました」 という。 約束しておいてのドタキャン。 しかも次のアポは取れていない。 これは精神的にダメージを食らう。 私は気を紛らわすために溜まっていた書類を処理しようと手をつけた。 しかし、こういった気分がのらない時は仕事がはかどらない。 些細なミスをしてやり直し。 また、せっかくのってきた時に 「菊原さん、本社から電話ですよ」 と集中を切られる。 こんなことをしているうちに次のアポへ。 私はイライラしたまま次の商談に望んでしまった。 始まって10分くらいはどうやっても集中できない。 商談は失敗とは言わないが、うまくは進められなかった。 私は一件目のお客様を呪った。 《ドタキャンなんかするから気分のらなかったんだ!》 と腹を立てた。 それからしばらくしてのこと。 同じような状況になったことがある。 やはりお客様からのドタキャン。 次の商談まで1時間程度空いたが、その時は 《こんな時は仕事をする気分じゃないし、おしゃべりでもしよう》 と判断した。 その時、私は 《最近コミュニケーションが手薄だ》 と思う後輩と雑談したり、 《ちょっと苦手》 と思うスタッフに話しかけたりしてみた。 もちろん時間がありそうな人を選んで。 これは思いのほか気分が切り替えられた。 その後の商談は上手く行ったのだ。 ドタキャンされた時は気分の悪いまま仕事をするのではなく “誰かと雑談でもして気分を切り替える” その方がいい結果に結びつくもの。 また人間関係もいいよくなるというおまけつき。 ぜひお試しください。

 

■ずっと賃貸に住むことについてどう思われますか?

接客時にお客様を説得しようとする。 なかなかうまく行かないものだと感じている人も多いのでは。 営業マンが説得しようとすればするほど、お客様は反発するも。 トーク設計図の研修では 「自己説得効果を狙ってください」 といった話をする。 営業マンからの 「当社はこれがいいんです!」 という説明よりも、質問してお客様からの 「確かネットでは評価が高かったです」 という一言の方が何倍も説得力がある。 私はこうしたトークをたくさん持っていた。 単純に 「○○ホームについて何か知っていることはありますか?」 と質問してみたり、 「鉄骨が地震に強いという事について何か知っていることはありますか?」 といったようなちょっと誘導的なものもあった。 お客様は面と向かって悪い事を言う人は少ない。 知っている範囲で 「結構いいと聞いた事があります」 と言ってくれたものだ。 このほかにちょっと系統の違うトークをしていたことがある。 それは 「ずっと賃貸に住むことについてどう思われますか?」 というもの。 実はこれはかなり効果的だった。 営業マンからの 「アパートの家賃がもったいないですから、早く家を建てましょう」 というトークは響かない。 説得しようとすればするほど拒否される。 しかし、 「ずっと賃貸に住むことについてどう思われますか?」 と質問されると 「いやぁ〜やはり自分の家にお金を払いたいです」 と言ってくるお客様が多かった。 自己説得のトークはこういった系統のものもある。 ぜひ、接客でお試しください。

 

■ドタキャンされた時の対応で人間性が見える

知人から講演&飲み会に誘われていた時のこと。 私は1ヵ月以上前に “ぜひ参加します” と参加表明していた。 しかし、前日の研修の日程が変わり、急きょ参加できないことに。 やむを得ず 「実は予定が変更になり参加できなくなりました。もうしわけございません」 と直接電話で謝罪した。 知人は一瞬ガッカリし、その後 「菊原さんも仕事がうまく行っているようでよかったです。お会い出来ないのは残念ですが、お互い頑張りましょう」 と言ってくれた。 この言葉でどれほど救われたか。 それから1ヵ月以内に知人をお誘いし、交流を深めさせて頂いた。 一方、そうでない人もいる。 誘いを断るとメールはそのまま無視。 電話では嫌味っぽいことを言ってくる人も。 約束したのならまだしも、誘いを断っただけで怒り出す。 こういった人はその後、付き合う事はない。 先日、逆の立場になったことがある。 2ヵ月ほど前からの約束を3日前にキャンセルされた。 その用事にあわせて他の仕事のスケジュールを組んでいた為、非常に痛かった。 その方も私が群馬から出てきて泊まることを知っていた。 「本当に申し訳ございません」 と心から謝罪してくれた。 私はここで 「気にしないでください。他に仕事もありますから大丈夫ですよ」 と出来る限りの言葉を返した。 その後、運よく別の仕事が入り、結局はいい結果になったのだ。 もしあの時 「勘弁してくださいよ。宿も取ってしまいましたし、スケジュールがめちゃくちゃですよ」 などと言っていたらどうだろう? その方との関係が壊れることはもちろんのこと、他の仕事でうまく行くこともなかった。 ドタキャンされて予定が狂う事もある。 そんな時はひとこと言いたくなるだろう。 そこはグッとこらえて、相手が楽になる言葉を言って欲しい。 そうすることでいい関係も継続でき、また意外なチャンスが転がってきたりするものです。

 

■許せるかどうかは今の自分の心の状況で決まる

あなたには “絶対に許せない人” がいないだろうか? 誰だってこの人はだけは・・・という人が一人くらいはいるのでは。 私にも二人ほどいた。 しかし、ここ最近このうち一人は許せるようになった。 もう一人はまだしこりが残っているが。 知人から 「その人を許せるかどうかはヒドイ事をされたかどうかではなく、今の自分の心の状況で決まる」 と言われたことがある。 毎日が充実していて、自分の成長も感じられる。 人からも必要とされ、楽しい日々を送っていたら “過去にされたこと” などどうでもよくなってくるもの。 逆に 《あのことがあったから今の自分がいるんだ》 と感謝したくなるかもしれない。 二人のうち一人だけ許せるようになった。 ということは “少しだけ成長し、まだまだこれからも成長しなくてはならない” ということになる。 もう一人の嫌いな人も 《あの人がいて良かった》 と思える人間になれるようこれからも日々精進したいと思います。

 

■適度なストレスがモチベーションを上げる

またこのメルマガやミニマグ、そして本にまとめて情報発信している。 目的は “売れなくて悩んでいる営業マンの方に少しでもヒントになれば” ということ。 メールなどで感謝のメッセージを頂くこともあるし、実際お会いした時にお礼を言われることもある。 私にとってこれ以上やりがいを感じる事はない。 しかし、数ヵ月に1回くらいのペースで “手痛い批判” をもらう事もある。 感情的な事や的外れな事ならばそれほど気にならない。 しかし、冷静に的を射た批判はダメージを食らう。 私はこのメルマガを毎週更新続けて10年近くなる。 時々だが 《こんな思いをするのなら、もう辞めようかな》 と思う事もある。 情報を発信している限り、批判は避けられないもの。 私よりも長くメルマガを続けている先輩がいる。 その先輩とお会いした時のこと。 驚くことに 「週に一回はグサッとくるような批判を浴びていますよ」 と言っていた。 内容はもちろん読者が役立つ情報だ。 その対処の仕方について聞いたところ 「批判は求められている証拠です。また適度な刺激がやる気に火をつけるんです」 と言っていた。 リラックスした状態だけでは人間が弱くなってしまう。 適度なストレスがスパイスとなり、モチベーションが上がるという。 これは参考になる考え方だ。 これからは批判を頂いたら 《もっと満足する方法を求められている。ありがたいことだ》 とモチベーションアップにつなげたいと思います。

 

■レスポンスレターの進化形

住宅会社でのこと。 この会社では全営業マンがお役立ち情報を徹底し、毎日お客様に出している。 はじめは 《こんな余計な仕事を増やしやがって》 といった反対派の営業マンも、周りの人が結果を出してくるつれ、 また自分も結果を出たことで 《何でこんないい方法を今までやらなかったのだろう》 考え方も変わっていく。 いまではほとんどの営業マンが率先してお役立ち情報を出すようになった。 その会社にて、レスポンスレターの研修をしていた時のこと。 レスポンスレターは営業レターの中でも 《一番おもしろい!》 と感じる人も多い。 なぜなら反応が見えるから。 地道なアプローチレターと違い、お客様からの反応があるのが分かりやすい。 その反面、反応が無いこともある。 はじめのうちはいいものの、2つ3つと出して “反応ゼロ” だとさすがに心が折れてくる。 こうなると営業レター全体に対して 《こんなことをやっていて何の意味があるのだろうか》 と不信感を持ってしまう事もあるのだ。 その会社のある営業マンが、レスポンスレターに “よろしければこちらのブログもご覧ください” といったメッセージを載せたことがあった。 本来レスポンスレターは “資料請求”や“見学会” などへお客様の誘導するもの。 しかし、その営業マンはブログへの誘致に力を入れた。 このことで彼は成功する。 今までの何倍も再来場や連絡が増えたのだ。 今のお客様は連絡する前に 《どんな人かネットで確認しておこう》 と思う。 そこへブログの誘致は非常にいい方法だと感じた。 レスポンスレターの進化形を見たと感じました。

 

■その行為は本当に今日やるべき事なのか?

以前のブログで 「“今日できることを明日に延ばすな”と“明日出来ることを今日するな”」 はどっちが正しいのか? というテーマでお話しした。 “今日できることを明日に延ばすな” “明日出来ることを今日するな” どちらしても “今日やるべきことに集中する” 事には変わりはない。 今日もやるべきことを見極め、しっかり集中する必要がある。 こういった事は実はできそうで出来ていない人が多い。 私の担当の編集者は必ず期限をオーバーさせる。 約束の日を過ぎてから 「すみません。あと3日待ってください」 と連絡がくる。 長い付き合いなので問題ないが、始めて仕事をする人は 《なんてルーズな人なんだ》 と悪い印象をもつだろう。 その編集者は有能で編集も私が 《こうして欲しいな》 と思っているようにやってくれる。 しかし、難点は “仕事に集中せず散漫” ということ。 そろそろ編集作業に入らないとマズイという日になっても “今日は前から気になっていたカフェランチに来ています” といったFBが更新される。 それを見た瞬間に 《今回も2、3日は遅れるな》 と予想がつくのだ。 “カフェでランチ” は明日以降できるが、 “原稿の編集” は今日しかできない。 まさに“明日出来ることを今日するな”ということだ。 これから仕事をする時に 《この仕事は今日すべき仕事なのか?》 と考えて欲しい。 今やろうとしている仕事は実は重要度が低く、 “今すぐやらなくてはならない仕事” があるかもしれない。 今やるべきことをしっかり見極め、今日に集中しましょう。

 

■いきなりあだ名で名乗るレターは逆効果になる

ハウスメーカーでの研修でのこと。 住宅業界出身の私にとってハウスメーカーはホームのはず。 しかし、この時はどことなく “アウェイ感” が漂っていた。 営業レターの話を進めていった。 “自分を伝える仕組み” を説明し、さらに “お役立ち情報の内容” などを丁寧に説明した。 はじめは眉間にしわを寄せて聞いていた営業マンも徐々に興味を持ってくれた。 休み時間に一番前の営業マンとこんな話をした。 営業「営業レターを少し勘違いしていました」 私「どういった勘違いですか?」 営業「いきなりあだ名で名乗ってくる、お寒い感じのレターかと思っていましたよ」 私「いきなりあだ名のレターですか?」 営業「ええ、先日保険の営業マンからイタイ感じのレターが送られてきましてね。それと勘違いしていました」 この会社の営業所にある生命保険の営業マンが飛び込んできたという。 名刺交換すると翌日に 【森蔵(モリゾー)の行くぞー通信】(仮名) といったものが送られてきた。 いきなり“モリゾー”とあだ名で名乗ってきたのもキツイが、内容はもっとキツイ。 大人の悪ふざけの写真ばかり。 それを見たメンバーはドン引きしたという。 オーナーさんや知り合いなら暖かい目で見てくれるかもしれない。 しかし、飛び込みで名刺交換しただけの関係でこのテンションは辛い。 私がもらったとしても引くだろう。 アポなし訪問、テレアポの効果が限りなく低くなった今 “お客様にアプローチできるのはレターしかない” と思っている。 しかし、内容には注意が必要。 自分を伝えることは大切ですが、やり過ぎには注意をしてください。

 

■“ネガティブから戻れるもの”を1つ用意しておく

最近、人から 「菊原さんはプラス思考ですね」 と言われることが多くなった。 これは嬉しいこと。 私自身、本来プラス思考ではなかったが、 “マイナスからプラスに持っていく” ということを意識的にしているうちに精神状態は良くなっていった。 と言ってもいつも最高の気分ではない。 時には 《はぁ〜今日は気分がのらない》 もしくは 《何でこうなっちゃうんだ》 とネガティブな方向へ引っ張られてしまうことも。 一度このサイクルに入るとミスが続く。 知らず知らずのうちにネガティブスパイラルにやられてしまうことになる。 こんな時のために “ネガティブな状態から戻るための儀式” のようなものを用意している。 深呼吸と体操をミックスさせたもので、私自身が勝手に作ったもの。 これを3回、1分程度することで ネガティブな状態→フラットな状態 に戻すことができる。 以前、著者仲間が 「気分を切り替えるために剣道の竹刀を振り回します」 と言っていた。 3分程度するだけで気分はスッキリ。 ネガティブからフラットな状態に戻ってこられるという。 あなたも何か “ネガティブから戻れるもの” を1つ考えて準備してほしい。 そういったものがあると精神的に強くなれるものです。

 

■“選択と集中”でその他大勢から抜け出せる

雑誌社の人からインタビューを受けていた時のこと。 私の話を聞いていて編集者の人が突然、 「だから菊原さんはダメ営業マンから抜け出したのですね」 と言い出した。 その理由は “選択と集中” だという。 30歳に差し掛かろうとしていた時、私は “会社のクレーム情報” の存在に気がついた。 その瞬間に 《これは間違いなくお客様が知りたい情報だ!》 と確信した。 始めは訪問と郵送の両方で試してみた。 するとすぐに “郵送の方がはるかに効果的だ” という結果が出た。 その結果を見て私は営業レターにすべてをかけた。 会社に行っている時はもちろんのこと、家にいる時、飲みに行っている時でさえ 《これはお役立ち情報のネタになるぞ》 と考えていた。 私はたくさんの方法から営業レターを選択し、そこに集中した。 だからこそダメ営業マンから一気に抜け出すことができたのだと思う。 スポーツ選手が出している本を読むと必ず “選択と集中” といった要素が出てくる。 ある時期 《俺にはこれしかない!》 と思い込み、のめり込んでいく。 もし錦織選手が 《テニスの他に野球とサッカーも面白そうだから少しやってみよう。それに将来のことも考えて将棋と囲碁もかじっておこう》 と興味が散漫だったらどうだろうか? おそらく今の活躍はなかっただろう。 いろいろな事に興味を持つのはいいこと。 しかし、いつまでも移り気ではなかなかその他大勢から抜け出すことは出来ない。 ぜひ“これだ!”というものに集中してみてください。

 

■“不安くん”はまず認め、そしてエサを与える

娘と話をしていた時のこと。 娘は学校の図書館で借りた本を読んだらしくこんな話をしてくれた。 娘「心の中から“不安くん”が出てきたらどうすればいいか知っている?」 私「いや、知らないよ」 娘「不安くんはほっておくとどんどん大きくなって暴れちゃうんだ」 私「ほっておくと大きくなるんだ」 娘「でも認めてあげたり、エサをあげたりすればおとなしくなるんだよ」 私「へぇ、面白い話だね」 エサというのは “不安に対する解決策” ということらしい。 子供の本ながら 《これは深い話だなぁ》 と感心した。 仕事をしながらも、フッと気がつけば 《はぁ〜○○の件どうしよう・・・》 と考えたりする。 時にはどうにもならない事について 《いったいどうすればいいんだろう》 などと頭を悩ませることも。 私自身も時々こうしたことがある。 目の前のことに集中しなければ仕事は上手く行かない。 不安が邪魔をしてますます悪い方向へ行ってしまうのだ。 ここ最近は “娘の教え” に従い、まずは 《こういった不安な気持ちになる事もあるものだ》 と認めるようにしている。 それだけでもスッと気持ちは楽になる。 さらには 《この件について○○をすればいい》 と簡単な解決策を考える。 このように“不安くん”にエサを与えることで随分と前向きになれるのだ。 本当にいい事を教えてもらったと思う。 心の中に不安がよぎる事もあるだろう。 そんな時はほっておいたり 《まあ、そんなことはどうでもいい》 と無視したりしない方がいい。 そうではなく認め、エサをあげてほしい。 本当に心がスッと楽になりますよ。

 

■“先生のポジションに立ち主導権を握れ”は本当か?

知人の紹介で生命保険の営業マンとお会いした時のこと。 その営業マンは私より10歳くらい年下の営業マンだった。 若いのはいいのだが、気になったのは “常に上から目線” でくること。 確かに私の方から 「保険については素人ですから教えてください」 とお伝えした。 だからと言って幼稚園生か小学生に話すかのような口ぶりは気にさわる。 時々 「ぼくわかる?」 と言われている気分になった。 話を切り上げお断りしたのは言うまでもない。 先日、本屋で目に入った営業本があった。 パラパラとめくっていると “まずはイニシアチブを取ることを考えろ” と書いてあった。 お客様と出会った時に上か下かの立場が決まるという。 その本によると “出会った時が勝負。必ず先生のポジションに立ち主導権を握れ” というのだ。 言っていることは分からないでもない。 しかし、お客様の立場になってみると気持ちがいいものではない。 誰だった初対面の人に 《主導権を握られ誘導されたい》 とは思わないもの。 お客様と営業マンの関係は上でもなく下でもない。 一緒に目的を達成するためのパートナーなのだ。 無理して先生のポジションに立とうとする必要はありません。

 

■話す言葉がその人の人格をつくる

昔から付き合っている友人と会った時のこと。 友人をひろいに車で友人宅に行った。 友人宅に行くと庭で友人の子供たちが遊んでいた。 人のうちの子供は大きくなるが早い。 《少し見ないうちにずいぶんと大きくなったなぁ》 と感じた。 その時、お兄ちゃんが弟に向かって 「クソみたいなことするなよ」 という言葉を吐いていた。 それを聞いた友人はその言葉に対してきつく叱っていた。 友人は 「言葉がその人の人格をつくる」 とよく言っていた。 「クソみたい」という言葉を使っていれば自分がクソのようになるという持論だ。 普段は優しいがポイントでは厳しく叱る。 小さい子供であったとしても大切な事をきっちり伝えている。 “言葉がその人の人格をつくる” まさにその通り。 結果が出ていない人は 「チェッ、ツイてねぇ」 「だりぃ〜」 「やってられないよ」 と言ったようなネガティブな口癖がある。 そういった口癖がある限りうまく行くことはない。 先日、娘に聞いたら 「パパはよく“疲れた”と言っているよ」 と指摘された。 確かに買い物に付き合わされる時はいつも言っている気がする。 だから余計疲れるのだが・・・ 今後はこの言葉を封印して 「よく頑張っているな」 に変えようと思う。 あなたも知らず知らずのうちにネガティブな事を口走っていないだろうか? その言葉の言い方をポジティブに変えてみる。 それだけでずいぶんと楽しくなりますよ。

 

■1つのことに集中するにはトレーニングが不可欠

少し前のメルマガで 「重要な仕事までながら作業をしていないか?」 という話をした。 これには反響があり 「今までいかに無駄をしていたかを痛感します」 といったメッセージを頂いた。 こういったメッセージと共に 「1つに集中することはやってみると意外に難しいのですね」 という意見も頂いた。 確かに1つに集中することは難度が高い事なのだ。 私は毎日、10分間テレビ体操をしている。 体操しながら 《そうだ、○○さんにメールを送っておかなくちゃ》 《あの原稿、少し変えたほうがいいな》 《そろそろ△△の準備をしなくては》 と次々に仕事のことが浮かんでくる。 体操に集中することなく10分間体を動かしていた。 そのことを知人に話したことがあった。 それを聞いた知人は 「それじゃ体操してもほとんど効果がありませんよ」 と苦言を呈してくれた。 筋トレなどもそうなのだが、1つ1つの体のパーツを意識しなければ効果は激減する。 《今まで何て無駄なことをしていたのだろう》 と落ち込んだものだった。 反省した私は体操の10分間は “体のことだけ” を考えるように心がけた。 しかし、3分もしないうちに 《明日のアポ確認をした方がいいな》 などと仕事のことを考えてしまう。 毎日やっている体操でさえ、10分も集中することも出来ないのだ。 今は他のことを考えたら 《体のパーツに集中》 と戻し、また雑念が湧いてきたら戻すと繰り返している。 2週間続けているが未だに成功はしていない。 1つ1つのことに集中することは非常に大切なこと。 ただ、そう簡単にできるものではない。 何事もトレーニングが必要。 まずは10分間連続で集中できるように頑張りたいと思います。

 

■競合を前もってシャットアウトする方法

ダメ営業マン時代のこと。 何とかしてお客様と商談のチャンスをつかんだとしても競合は多い。 お客様からは 「おたくも一応検討しますよ」 といった上から目線の感じで言われる。 このようなケースで商談に入った場合、いくら頑張っても契約は難しい。 最後には 「ごめんなさいね。今回はA社に決めたの」 となってしまっていた。 競合負けは悔しい。 その時は 《高額商品だし競合は仕方がないものだ》 と思っていた。 トップ営業マン時代のこと。 私は中長期のお客様を営業レターでフォローするようになった。 長期でフォローし信頼関係を築いてきたお客様は競合が少ない。 「まずは菊原さんと話を進めたいので」 という競合が全くないお客様も多くなったのだ。 単独指名だとしてもお客様は他社が気になるもの。 最終段階になってから 「A社とかB社はどんな感じなんでしょうか?」 と質問されることもあった。 当時、私はお客様から他社資料をよく頂いていた。 それをもとに他社専用のアプローチブックを作成していた。 これを見せながら 「A社は○○の傾向がありまして・・・B社は」 などと説明していた。 話を聞くだけで満足するお客様も多かったのだ。 またお客様は 《菊原さんで決めようとは思うが、適正価格なのだろうか?》 もしくは 《他社の方が安いのでは・・・》 と思ったりもする。 その不安を消すために価格帯のアプローチブックも作成していた。 これを見ることでお客様は安心して決めてくれた。 単独指名だとしてもお客様は他社が気になるもの。 他社を研究しキチンと説明できるようにしてほしい。 そうすることで競合を前もって遮断することが可能になります。

 

■重要な仕事まで“ながら作業”をしていないか?

私は今まで “何かをしながら○○をする” といった、ながら作業を積極的にしていた。 ・単純作業をしながら音楽を聞く ・運動をしながら勉強する などなど。 こういった事をすることで 《なんて時間効率がいいんだろう》 と実感していたものだ。 単純作業をしながら音楽を聞くなどはいいと思う。 しかし、重要な仕事までながら作業をしてしまうことがあった。 私がミスの大半はながら仕事が原因のことも多い。 結局やり直しになる事も。 これではまったく意味がない。 以前、仕事が立て込むと “ご飯を食べながらメールの返信” をすることもあった。 パソコンデスクに食べ物を置き、一口食べてはメールを返信する。 これは食事ではない。 何を食べてもそれほどおいしくない。 神経を使いながらの食事は楽しくないし、体にもよくない。 実際、こうして食べた時は胃もたれで調子が悪くになったりする。 時間効率のためにながら作業をしているのに、調子が悪くなりその後仕事に支障をきたすのでは意味がないのだ。 問題はこれだけではない。 ながら作業をやっていた時はメールの返信のミスも多かった。 相手の名前を打ち間違えることもよくある。 さらには誰かと勘違いして関係ないメールを送ったことも。 幸いトラブルにはなっていないが、信頼は失っただろう。 ここ最近は1つの仕事に集中するようになった。 それからはミスがずいぶんと減った。 1つ1つに集中したほうが楽しいし精度も上がる。 結局、この方がよっぽど時間効率がいい事に気がついたのだ。 単純な事ならばいい。 しかし、重要な仕事までながら作業はしないようにしましましょう。

 

■やる時間を決める+ご褒美

定期的にお世話になっている会社の研修でのこと。 ある営業所では営業レターを習慣化しているが、別の営業所では徹底できていない。 また営業マン個人をみても “キチンとやっている人”と“ほとんどやっていない人” の差が大きかった。 私は特に習慣化出来ない4人と個人的に面談した。 その4人に対して 「何か好きな食べ物は何ですか?」 と質問した。 営業マンAさんは 「アーモンドチョコが好き」 と回答し 営業マンBさんは 「おしゃぶり昆布が好き」 と回答した。 私はまず 「営業レターを3通午前中に出してください」 とアドバイス。 さらに 「3通出したらご褒美として“アーモンドチョコ”を1つ食べてください」 とアドバイスした。 その1ヵ月後。 その4人が見事に営業レターの習慣化に成功した。 《子供じゃあるまいし、好きなおやつを1つ食べるなんてバカバカしい》 と思った人もいるだろう。 しかし意外なほど効果がある。 私自身も “○○をしたらこれをする” といったご褒美システムを採用している。 やってみれば実感して頂けると思うが、ものすごく効果があるのだ。 何かを習慣化したいのであれば、まずやる時間を決める。 さらにできたら小さいご褒美をする。 これを繰り返せば体は自然に動くようになるのだ。 「なかなか習慣化出来ない」 という人はぜひお試しください。

 

■断られた瞬間に豹変する営業マンになってはならない

知人からの紹介で女性の営業スタッフとお会いしたこと。 ある高額商品を検討していた。 すぐに買う、というわけではなかったが 《近い将来は購入したい》 と思っていた。 紹介という事もあり、そのことも正直にお話しした。 その営業さんも 「分かっております。ただ私も勉強になりますのでぜひ提案書と見積を作成させてください」 と言ってくれた。 私はこころよく 「では是非」 とお願いした。 それから10日後、再度お会いすることになった。 その営業さんは丁寧に説明してくれた。 提案は素晴らしいのだが、今はタイミングではない。 説明が長引けば長引くほど 《なんか断りにくいなぁ》 と感じるようになった。 私はそれとなく 《今は結論出せませんよ》 という雰囲気を出していた。 すると、それに気づいたのが、突然トーンダウン。 説明のテンションがどんどん下がっていったのだ。 最後の方は笑顔は消え、無言に。 そして資料をしまいながら 「決めないのでしたら資料を作らせないでくださいよ」 と言い放ったのだ。 私は思わず 「すみません」 と謝ってしまった。 よくよく考えれば提案書を作ってもらったのは営業さんが 「勉強になるのでぜひ」 と言ってきたから。 なんだか私が悪者になった感じだった。 このように断った瞬間、豹変する人がいる。 そういった人はどう言う訳が断る前から 《なんか嫌な感じがする》 と第六感が働くもの。 提案を断られた瞬間にコロッと態度を変える人になってはなりません。

 

■成功している会社は○○のロープレをしている

営業レターで結果を出している工務店の社長とお会いした時のこと。 この会社からは何度も研修をさせて頂いている。 本当にありがたいこと。 その社長からいい事をお聞きした。 「ブログやメルマガでぜひ紹介してください」 という。 さすが結果を出している社長は器が大きい。 この会社の営業マンは現場見学会の前に必ず “その現場専用のトーク設計図” を作成しロープレをする。 もちろん、ただの説明だけではなく警戒心を解くステップもキチンと入っている。 これだけでもうまく行きそうだ。 ロープレはそれだけではない。 間取りのロープレの他に “道に迷ったお客様からの電話に対応するためのトーク” も練習しているのだ。 現場見学会は意外に分かりにくい場所が多い。 私も経験があるが、お客様から 「近くまでは来ているのですが分からなくて」 と連絡が入る事があった。 目印がなかったりすると説明するのに苦労するもの。 そこで “道案内のロープレ” をすることで迷ったお客様への誘致がスムーズになる。 また営業マンは事前にレスポンスレターとして 「クリーニング店の看板が見えたら左に曲がってください。そこから100メートルほど進むとのぼり旗が見えてきます」 と写真つきの案内状を送る。 これを見たお客様は 《クリーニング屋なら知っているし、これなら行けそうだ》 と思う。 こういったひと手間が反応につながるのだ。 新聞チラシで入ってくる見学会の案内を見ると、近所なのに 《これどこだろう?》 と分からない地図も多い。 これでは行こうと思っていたお客様も 《よく分からないから止めておこう》 となってしまう。 誘導付のレターを送ることで見学会の来店数は増加する。 また道案内のロープレをすることでお問い合わせにもスムーズに対応できる。 こういったちょっとしたひと手間が大きな差になるものなのです。

 

■調子が悪くなった時は基本に返る

以前、知人から 「朝はフルーツだけにすると体がデトックスされて調子が良くなりますよ」 と教えてもらったことがある。 試しにやってみると非常に調子がいい。 少しお腹は減るが、頭はさえ体は非常に調子が良くなった。 それからしばらくしてのこと。 《フルーツだけじゃ物足りないし、飽きるなしなぁ》 と思った私はそこに山盛りのヨーグルトをプラスすることにした。 さらには 「納豆や16穀米、オリーブオイルも体にいい」 と聞いて食べるようになった。 自分なりにアレンジしていったのだ。 良いものでも食べすぎれば逆効果になる。 午前中から眠気が出てしまい仕事にならない。 コーヒーを飲んだり、栄養ドリンクを飲んだりして耐えてきた。 結果、体の調子も悪くなり体重もかなり増加したのだ。 ここ最近、基本に返り “朝はフルーツだけ” に戻してみた。 お腹が減った時は少しだけ何か食べることあるが。 その途端、体は非常に調子が良くなった。 眠気もなくなり、頭もさえるようになったのだ。 生命保険の営業マンで個人コンサルティングをさせて頂いている人がいる。 「最近、お客様の反応が悪い」 という相談だった。 送っている営業レターを見てすぐに 《これが原因だ》 と分かった。 その原因とは写真。 以前は感じのいい写真を使っていた。 しかし、その営業マンはその写真を海外で表彰されたものに変えた。 表彰されたものがすべて悪いわけではない。 ただ、その営業マンの写真からは “いかにも儲かっています” という匂いがプンプンしたのだ。 私は 「その写真を元に戻しましょう」 とアドバイスをした。 その結果、徐々に反応は戻ってきているという。 アレンジもいいが、やり過ぎには注意が必要。 あれ?と思った時は基本に返るようにしてください。

 

■アレンジして取り入れようとする人、言い訳して否定する人

最近は住宅営業だけでなく保険業界から声をかけて頂くことも増えてきた。 最近は生命保険の営業マンも営業レターを活用するようになった。 今までのように 「近くまで来ましたら」 といった訪問は受け入れられないし、昼休みに 「飴をどうぞ」 と配るのも受けが悪い。 やはり相手が求めている方法で接触する必要がある。 多少アレンジが必要な事もあるが、保険の見直しや紹介が多い保険業界もまた営業レターが効果的な業界だと感じている。 ある保険会社でこう講演させて頂いた時のこと。 講演は順調に進んでいた。 そんな時に一人の営業マンが 「このお役立ち情報は何のために送るのですか?」 と質問してきた。 私は 「最終目標は契約を頂くことですが、アプローチの段階では与えることだけを考えてください」 と回答した。 「なるほど分かりました」 と答えたが、納得している感じではなかった。 講演が後半に差しかかった時、またその営業マンか手を挙げた。 そして 「菊原さんのやってきた住宅営業と違い、生保は熱量が低いお客様が多いんです。それについてどう思われますか?」 と質問してきた。 実際、保険営業をしてきてない私には答えるのが難しい質問だ。 またどう答えても納得はしないだろう。 私は 「営業レターで成功している生命保険の営業マンたくさん出てきていますし、まずはやってみませんか」 というように回答した。 それでも否定的に食い下がってくるその営業マンに対して、部長が爆発。 「やりもしないうちから言い訳している奴はここから出ていけ!」 と一喝したのだ。 私が間に入りなんとか最後まで受けて頂いた。 たまたまこの営業マンは口に出しただけで、黙って受講していても 《他の業界の成功例なんてうまく行くはずがない》 と思っている人もいるだろう。 過去の私がそうだったので気持ちはよく分かる。 結果を出す営業マンはどんな業界のノウハウも 《自分の業界で応用できることはないか?》 というスタンスで取り組んでいる。 だから常に成長し、結果を出し続けるのだ。 話を聞いていて 《これはちょっと違うかな》 と思う事もあるだろう。 そんな時でも自分の業界にどうやったら取り入れられるか考える。 このように柔軟な考え方ができる人だけ生き残れるのです。

 

■その口癖が相手の好感度を下げている

知人の紹介でAさんにお会いした時のこと。 Aさんは本やセミナーに出て勉強している人。 話好きな人でいろいろな事を教えてくれた。 少し話を聞いただけで 《すいぶんといろいろ知っている人だなぁ》 と感じた。 しかし、私はどうも好かなかった。 その理由は言葉の節々に 「まさに現金印刷機ですよ」 だとか 「札束を積み上げて・・・」 などとあまり印象の良くないお金のたとえをしていた。 始めは好印象を持っていた。 しかし、お金のたとえが出てくるたびに 《なんだか、残念だなぁ・・・》 とAさんへの興味は薄れていった。 習慣は人格をつくるというが “言葉が人格をつくる” とも言える。 “現金印刷機””札束” などと言っているとお金だけが判断基準の人になりかねない。 また人に対しても好印象は持たれない。 話せば話すほど好感度を下げてしまうのだ。 少し前まで私も 「私なんか・・・」 という口癖があった。 これを聞いた人は私対して 《セルフイメージの低い人だ》 と思うし、私自身の気持ちも上がってこない。 最近は言わないように注意している。 自分の口癖の中に “相手の好感度を下げる言葉” が無いか一度チッェクしてほしい。 その言葉を見つけたら、 “もっとポジティブで聞いていて気持ちがいい言葉” に変換する。 相手に好印象を持たれるのはもちろんのこと、自分の気持ちも上がっていきます。

 

■営業レターにリターンを求めるから無視される

数回にわたり営業研修をしている会社に伺った時のこと。 若い営業マンが 「お役立ち情報を出しているのに、お客様が良くしてくれないんですよ」 と言ってきた。 お役立ち情報を出していれば、通常お客様からいい反応がある。 “再来場” といった形になる事もあれば、電話した時に 「いつも送ってもらって、ありがとうございます」 と感謝の言葉を言ってもらえる事もある。 しかし、その営業マンは 「多少お客様の対応はよくなりましたが、いい事はほとんどありません」 という。 お役立ち情報、挨拶文とチェックした。 形的には問題はほぼない。 しかし、どういうわけが 《なんかスカッとこない》 と感じた。 その後、少しその営業とお話しした。 話していて気づいたのだが、言葉の節々に “自分が与えたのだから、今度はお客様が与える番だろう” という感じが伝わってくる。 《こういった考えがお客様に悪影響を及ぼしているのだな》 と思った。 アプローチレターの秘訣は 《私から建てなくてもいいからこれだけは知って欲しい》 と思うこと。 遠回りに感じるが、結果的にその方が何倍も反応があるのだ。 お役立ち情報を送っていると、どうしても 《これだけやっているのだから、そろそろリターンをよこせよ》 と思ってしまいがちになる。 そう考えた瞬間、お役立ち情報は単なる報酬を得たいがための行為に成り下がる。 お役立ち情報を受け取ったお客様も感謝しなくなるのだ。 営業レターはお客様と信頼関係を構築するツール。 見返りを求めず、与えるだけを考えた方がいい結果につながります。

 

■訪問しない方がいいお客様、したほうがいいお客様

トップ営業マン時代のこと。 私はほぼお客様への訪問をしなくなった。 訪問活動を止めた私は営業レターでお客様を育てることに成功し、お客様の方から 「相談したいことがあるのですが、今週末いらっしゃいますか?」 と連絡がくるようになっていた。 と言っても、全く訪問をゼロにしていたわけではない。 若いおとなしい雰囲気のお客様と接客をした時のこと。 “警戒心を解くトーク” をしたり “○○はお勧めしません” と言ったトークをしたりした。 しかし、ほとんど話してくれない。 何とかアンケートだけやっともらった感じだった。 こういったお客様は得てして営業レターがヒットする。 訪問型の営業マンを特に嫌うからだ。 案の定、その半年後に連絡があり商談がスタートした。 話は進んだものの 「もう少し考えてから・・・」 と煮え切らない。 話をしながらも 《何か引っかかる事があるのだろうな》 と感じていた。 それからしばらくしてのこと。 その日はご夫婦とお子さん一人、そしてご主人のお母さんが現れた。 挨拶して話をするとすぐに 《この人が裏のキーマンだったのか》 と直感した。 一緒に住むわけではないが、息子への影響力は大きい。 《お母さんを攻略しない限り契約にはならない》 と感じたのだ。 その日から、3回ほど 「お母さんの意見をお聞きしたいのですが」 と訪問した。 息子のことが心配なお母さんは真剣に話をしてくれる。 家づくりに直接役立つヒントも頂いたが、それ以上に “お母さんとの関係構築” に成功した。 その後、無事に契約へと進んだ。 訪問を嫌がる人との関係構築は営業レターに任せる。 しかし、 《この人には訪問が必要》 と感じた時は訪問したほうがいい。 そういった柔軟性も必要な事だと思います。

 

■話す言葉を変えれば感情は切り替えられる

ダメ営業マン時代のこと。 売れているトップ営業マンも羨ましいと思った。 しかし、それ以上に羨ましかったのはメンタルが強いタイプの人。 この手の人を見ては 《自分も精神的に強くなりたいものだ》 と思ったものだ。 私と一緒に働いていた後輩はメンタルが強かった。 成績は私とほぼ変わらない。 にもかかわらず毎日楽しそう。 それでは向上しないという意見もあるが・・・ とにかくその明るい雰囲気を見て 《こんな感じで生きられたら、どんなに楽しいだろう》 と心底羨ましいと思っていた。 その後輩の特徴は切り替えの早さ。 どんなにつらい断りがあったとしても 「これでよかったんだ。次に活かせばいい」 とプラスにとらえる。 意識的にやっているのか? それとも生まれつきなのか? は分からないが非常に切り替えが上手かった。 一方の私はいつまでも引きずる。 2週間前に断られたお客様でさえ 《あの時、ああしていれば・・・》 と後悔していたものだった。 その後輩と1年ほど一緒に働いていて分かったことがある。 それは “感情をプラスの言葉に言いかえるのが上手い” ということ。 例えばネガティブな事が起こっても 「いやぁ〜今回は勉強になりました」 と言う。 このよう言いかえれば落ち込みは少ないのだ。 営業活動をしていればいいことばかりではない。 ネガティブな事が起こった時、ポジティブな言葉を言いかえてみて欲しい。 言葉を変えれば感情もきりかわるものです。

 

■背筋を伸ばしてしっかり前を向いて話す

講演を始めた時のこと。 アンケートに「話の内容は良かったのですが講師が自信なさそうでイマイチでした」というご意見を頂くことが多かった。 こういった意見を頂くたびに落ち込んだものだった。 知人から「背筋を伸ばしてしっかり前を向いて話してみてください」とアドバイスを頂いたことがあった。 実際やってみたが同じように緊張し、うまく話すことは出来なかった。 しかし、評価は格段によくなったのだった。 姿勢は思っている以上に影響力がある。 お客様との接客時にぜひ意識してやってみてください。

 

■一番さびしいのは”一人ぼっち”を感じる時

少し前のブログにて ▲フェイスブックの”いいね”が嬉しい理由 http://plaza.rakuten.co.jp/tuki1/diary/201503030000/ というお話をした。 人は接触回数を増やせば増やすほど好意をもつようになる。 実際にお会いしてなくても親近感をもつもの。 それは多くの人が実感しているだろう。 このブログを見てくれた知人がこんな話をしてくれた。 知人「FBはもちろんですが、迷惑メールでさえ来なくなればさびしいですからね」 私「迷惑メールがですか?」 知人「ええそうですよ。実はずっと迷惑メールに悩まされていましてね」 私「私も悩まされています」 知人「最近いいソフトを入れたらほとんど来なくなったんです」 私「それはいい事じゃないですか」 知人「そうなんですけど、なんだか寂しくて」 私「そういうものですかね」 その時は知人に対して 《変なことを言っているな》 と思っていた。 しかし、気持ちが分からないでもない。 メールを開けた時、 “新規メールはありません” と表示されるとさびしく感じる。 こんな時は迷惑メールでさえ来ていた方がまだ救われるのだ。 人として一番さびしいのは “ほっておかれる” こと。 誰からも興味を持ってもらえない事こそ一番つらい。 迷惑ではなくお役に立つことで接点を持つことこそ営業の基本なのだ。 ブログの復習になるが、お客様は 《自分のペースで考えたい》 と思う反面、 《ほっとかれるのはイヤ》 と思っている。 どんな人でも自分に関心を持ってもらいたいと思っているもの。 営業レターでソフトにコンタクトし、お客様を一人ぼっちにしないでください。

 

■考え方を変えれば見える世界が変わる

ダメ営業マン時代のこと。 契約が取れなくなると 《いかにしてお客様から契約を取るか》 と考えるようになる。 営業マンとしては当たり前のことに思えるが、これは危険な考え方。 当時の私はお客様から奪う事ばかり考えていた。 そういった考えは口に出さずとも空気感として伝わってしまう。 どんなにきれいごとを言っても、最後には 「ごめんなさいね、他に決めたの」 と言われてしまうのだ。 また会社にいるときは 《あぁ、早く帰ってテレビ見ながらビールでも飲みたいなぁ》 と考え、家では 《あぁ、明日会社嫌だな》 と考える。 どこにいてもその場に集中することがなった。 これでは結果が出せないのも当然のことだ。 営業レターを始めた時のこと。 始めは手探りでいろいろと工夫をしていた。 その時は寝ても覚めても 《どんな内容だったらお客様の役に立つか》 と考えたり 《どのクレーム例にすればこれから家を建てる人が興味を持つか》 という事ばかり考えていた。 こうなるとすべてがヒントになり、発見することも多くなる。 何をしていても勉強になった。 同じような日常でも全く別世界に感じたものだった。 あなたは会社で何を考えているだろうか? 仮に 《どうやってこのお客様をやっつけるか》 などと考えてれば、なかなかうまくは行かない。 お客様は営業マンにやっつけられたいとは思っていないのだ。 そうではなく 《どう役に立つのか》 《どう手助けができるのか》 と考えてみて欲しい。 普段考えていることが分かれば、いつもと同じ日常でも見えてくる世界が違ってきます。

 

■スランプの原因の多くは基礎を怠ったから

個人コンサルティングをしていたときのこと。 その営業マンは 「入社以来、最大のスランプに陥った」 という。 この営業マンは2年前から営業レターを続け、コツコツ結果を出してきた。 営業レターなどもチェックしたが問題点は見つからない。 《なぜこんなことになっているのだろう?》 と疑問に思っていた。 すると、ばつが悪そうに 「ここ3ヵ月はバタバタしており、営業レターをさぼり気味になっていました」 と告白してくれた。 営業レターは営業活動の基礎部分であり、ここを怠るとほころびが出る。 そのことをよくお話しさせて頂いたうえで、営業レターを出す時間帯などのアドバイスをした。 基礎は意外にも軽視される。 軌道に乗ってくると 《まぁ、このくらいは手を抜いてもいいだろう》 と思ってしまう。 1〜2ヵ月はいいかもしれない。 しかし、3ヵ月、4か月とさぼってしまうと、徐々に陰りが見え始める。 気づいた時には 《どうしてこんなことに・・・》 という状況になってしまうのだ。 私は毎日、テレビ体操と簡単なスクワットのようなことを続けている。 健康とソフトボールやゴルフなどのスポーツのために。 以前は、忙しくなると 《まぁ、今日はいいか》 とさぼってしまう事もあった。 さぼりが続くと徐々に体のキレは悪くなる。 気づいた時には 《あれ、なんでこんなに動けないんだ?》 という状態になってしまうのだ。 基礎ほど重要なものはない。 調子がいい時こそ、営業レターを出し続けてください。

 

■続けるために不可欠な”天引き思考”

ダメ営業マン時代のこと。 全く貯金をしていなかった。 給料日前になると通帳残高はほぼゼロに。 財布の中身が小学生並みのお金になる事もよくあった。 今考えると恐ろしくなる。 社会人としてある程度の貯金は必要なこと。 そんなことは百も承知だったが、全くできなかったのだ。 その理由は給料が安いから、だろうか? そんな事はない。 私と同じ売れない営業マンでもしっかり貯金している人はいた。 私の後輩はしっかり貯金するタイプだった。 しっかりしている性格だからという事あるが、一番の理由は “給料天引きで貯金” をしていたから。 これだと自動的にお金はたまっていく。 これは仕事でも言えること。 私はよく人から 「毎日ブログをよく続けられますね」 と言われることがある。 それは決まった時間を “ブログを書くための時間” として天引きしているから。 だから毎日更新することができるのだ。 ■ブログ http://plaza.rakuten.co.jp/tuki1/ あなたは何を達成したいだろうか? 本気で達成したいのであれば、その時間を天引きする。 その時間を確保できるかどうかで、 成功するか、そうでないかが決まります。

 

■自己開示は大切な事。しかし・・・

営業レターの基本は ”シリーズ化して長期間フォローする” こと。 そして、自分人間的側面を伝えることが重要なポイントになる。 毎回1行で自己開示を行う。 これは欠かすことができない需要な要素になる。 ・お客様のことを常に考えてしまう菊原です ・早寝早起きが習慣の菊原です といった事を伝えることでお客様に “いい営業マン像” をイメージさせるのだ。 時には ・ソフトバンクホークファンの菊原です ・学生時代は自動車部だった菊原です と言ったものも効果的。 その一文で一気に距離が縮まるもの。 挨拶文での1行はこういったプライベートのものでもいい。 しかし、自分の肩書については注意しなくてはならない。 先日、知人の紹介で 「爬虫類好き コンサルタント」 といった感じの方を紹介して頂いた。 私は残念ながら爬虫類はそれほど好きではない。 そう名乗られた瞬間から 《ちょっと変わっている人だろうな》 と偏見を持ってしまった。 せめて”犬好き”だったら、少しは興味を持ったかもしれないが。 私の知人は大の”カタカナ(外人風)の名前”嫌い。 ”マーク○○” “トニー△△” といった感じの名前の人をひどく嫌う。 名前を聞いた瞬間露骨に嫌な顔をする。 ハーフならともかく、純日本人の外人のような名前は結構抵抗があるものなのだ。 挨拶文では少し変わった自己開示をしてもいい。 しかし、人が引かないものにしないと損をする。 自己開示は重要だが、やりすぎ注意しましょう。

 

■本心からの目標、うわべだけの目標

ダメ営業マン時代のこと。 新しい期がはじまる時、会議では必ず年間目標を発表していた。 たとえば 「来季は年間8棟を目標に頑張りたいと思います!」 といったようなもの。 こういったものは目標ではない。 それを証拠に、自分自身に 《どうして8棟が目標なのか?》 と問いかけても何も出てこない。 当然のことだが、全く達成できなかった。 トップ営業マン時代のこと。 私は具体的数字のほかに “毎月、1つ以上契約を取る” という個人的な目標をもっていた。 なぜ”毎月1つ以上の契約”を取りたいのか? その理由は 《毎月1棟の契約を上げ続けていれば自由にできるし、定時に帰れる》 からだ。 私は上司から7年間 「毎月契約を取ってくれば何をしてもいい」 と言われ続けていた。 いつの間にか 《毎月契約を取れば早く帰れる》 と細胞にまでインプットされていたのだ。 だからこそ心の底から達成したいと思えた。 あなたも掲げた目標があるだろう。 その目標に対して 《何のために達成したいの?》 と問いかけて欲しい。 何も出てこなかったり、答えに詰まったりするようであれば、それは目標ではない。 そうではなく本心から 《こうなりたい!》 という目標を持つ。 そう心から思える目標を立てた時、必ずや達成できるものです。

 

■まずは無駄な時間をなくすことを考える

私は多くの営業マンとお会いする。 「いやぁ〜今月はバタバタしていましてね。営業レターを作る時間がありませんでしたよ」 という人はいても 「今月は時間に余裕があって営業レターを作ってもなお時間を持て余しましたよ」 という人はいない。 売れている人はもちろんのこと、ダメ営業マンでも時間的余裕はないものだ。 ダメ営業マン時代の私は朝9時から深夜の24時まで仕事をしていた。 契約は取れなかったが、暇だとは思わなかった。 《時間が出来たら勉強しよう》 と思いながらも全く勉強しなかった。 当時の私は無駄な事に時間を浪費していた。 ・お客様から嫌われるアポなし訪問 ・何度電話しても出ないテレアポ ・疲れて満足するためのポスティング ・無駄なネットサーフィン ・ダメ営業マン達で集まり愚痴を言う などなど。 上げればきりがないほど無駄なことをしていた。 無駄な時間を減らすことを少しでも考えていたら少しは違っていただろう。 時間を効果的に使う上で一番真っ先に手をつけるのは “無駄な時間をなくす” ということ。 一気にすべてやめろというわけではない。 1つでも2つでもやめれば、必ず時間的余裕が生まれる。 その時間を “お客様のため、自分のためになる時間” に使って欲しい。 今さら言うことでもないが、時間は限られている。 その貴重な時間をお客様のため、自分のために効果的に使ってください。

 

■行動が早い人は真っ先に手をつけている

本を書き始めた時のこと。 その時代はまだ夜原稿を書いていた。 時間術の本でも話した通り夜はアウトプットの時間に向いていない。 2時間、3時間ともがき苦しんだあげく全く進まない・・・ なんていうこともよくあった。 振り返れば 《何で朝書かなかったのだろう》 と思う。 その時は締切りが迫ってから必死にやっていた感じだった。 とてもではないが楽しい作業ではなかった。 いつも期限ギリギリなってしまう理由は夜書いていたから。 それはもちろんなのだが、さらに行動を遅くしていたことがある。 それは “なかなか手をつけなかった” ということ。 その時は夜10時くらいから原稿を書こうとしていた。 パソコンの前に座るが、すぐにはワードを開かない。 《ウォーミングアップのためにネットをさっと見てみよう》 などと違うことを始める。 またメールをチェックしたり、ブログのコメントを返したりとなかなか始めない。 30分、1時間と経ってからやっとワードを開いていたものだった。 時には 《今日は気分がのらないから明日にしよう》 と一文字も書かないまま寝てしまった事もある。 これでは原稿が進まないのも無理はない。 過去の私だけではなく行動の遅い人は手をつけるのが遅い。 《○○をしてから》 《まずは準備体操をして・・・》 などとなかなか始めない。 こうしているうちにテンションも下がり、結局後回しになってしまうのだ。 行動が早い人はグズグズすることはない。 余計なことをせずに “真っ先に重要な仕事に取り掛かる” ということ。 やる気があろうが、準備が足りなかろうがまずは手をつける。 やりながら体を温め、テンションを上げていく感じなのだ。 重要な仕事をしなければならない時は寄り道せず真っ先に手をつける。 くれぐれも言い訳して先延ばしにしないようにしてください。

 

■社会人になってから勉強する人は少ない

去年から住宅業界だけでなく保険業界でも営業レターを導入する会社が増えてきた。 ありがたいこと。 となると自然に保険業界の人とも接する機会が多くなる。 なかには 《こんなに稼いでいるのかぁ》 とため息が出るほど稼いでいる人もいる。 保険業界でダントツに結果を出している人と話をした時のこと。 話の中で 「社会人になって勉強する人は少ないですから、毎日少しでもすれば結果は必ず出せます」 と言っていた。 その人は結果が出る前は 「会社と家の往復だけで勉強などしたことがありませんでしたよ」 という。 休みの日も寝ているだけだった。 しかし、1日少しずつ勉強を始めてからは徐々に結果が出るようなる。 となると欲も出てくる。 本→教材→セミナー と勉強の範囲を広げた。 いい循環になり、結果ダントツの成績が出せるようになったのだ。 《学生時代は勉強したけど会社に入ってからはほとんどしていないなぁ・・・》 という人は多いのではないだろうか。 いきなり3時間勉強を始めるのはきついが、1日30分ならできるはず。 30分が無理なら15分でもいい。 「15分も眠くて無理」 というのであれば、通勤時間に音声CDを使って勉強してもいいのだ。 私自身、トップ営業マン時代は毎日車の通勤時に必ず教材CDを聞いていた。 勤務先から近かったため往復でも30分程度。 だとしてもそれが積み重なり、かなり知識は深まった。 この習慣は今でも続けているが、これを身に着けていなかったら今どうなっていたのか分からない。 とにかく非常に恩恵を受けていることだけは確かだ。 どんな高学歴な人も社会人になって勉強を止めれば徐々に下降線をたどってしまう。 逆に学歴などなくても社会人になってから毎日勉強すれば必ず結果は出る。 今日から少しずつでもいいので毎日何か学ぶ習慣を身に着けてください。

 

■“気づいたら買っていた”短時間でも満足できる接客

先日、家族と買い物に行った時のこと。 私はいつも荷物持ちと支払担当。 いつもは妻や娘の後をついていくだけ。 ただ、その時はちょっとした空き時間もあり、 《仕事で使えるジャケットでもないかなぁ》 と自分の服を見ていた。 いつも買う店ではないが、いくつか見ていると店員が近づいてきて 「ジャケットをお探しですか?」 と声を掛けてきた。 適当に答えながら雑談をしていると 「でしたらこちらのクレーと紺の色違いを両方いかがですか?」 と提案してきた。 理由を聞くと 「その2つを持っていればいろいろな着回しができる」 とのこと。 確かにそんな気がする。 購入を迷っていると 「会員登録すると値引きできます。手続きも簡単ですし、なんだったら私がやりますから」 と言ってきた。 私は思わずスマホを渡し、登録してもらった。 結局、この2着を購入したのだ。 このように 《気づいたら買っていた》 という体験をすることがある。 私は買い物に時間をかけない方なので、このように誘導してもらうとありがたい。 この店員さんは雑談の時点で 《この人は服装にそれほどこだわりもないし、買い物に時間をかけないタイプだ》 と判断したのだろう。 私にとってベストな提案をしてくれた。 短い時間ではあったが、非常に満足したのだ。 接客時間が長ければいいというものではない。 お客様のニーズをとらえ、的確に誘導してくれる営業マンになりましょう。

 

■好調時に注意すべきこと

以前、処女作がベストセラーになった人とお会いした時のこと。 ベストセラーを出した途端世界が変わる。 仕事がどんどん入り、出版依頼が殺到する。 この状況ではどんな謙虚な人でも天狗になってしまう。 その人も例外にもれず、少しだけ調子にのっているようだった。 少し心配ではあったが、このような時は人のアドバイスは耳に入りにくい。 周りの人の意見を聞かなくなっていった。 結局、手を出してはいけないところに手をだし、失速してしまったのだ。 調子にのってふんぞり返っている時、リスクには目がいかず “都合のいいことやおいしい話” に夢中になってしまいがちになる。 それでも上手く行くときもあるが、世の中はそんなに甘くはない。 一見、おいしい話に思えることに引っ掛かり一瞬にして失速する。 これこそが人が一発屋になってしまう原因の1つなのだろう。 私も経験があるが、売れなかった営業マンが突然契約を取ることがある。 いつもは半年、3ヵ月に1つ取れればいいペースにもかかわらず “2ヵ月で3棟の契約を取る” なんてこともある。 この瞬間、天下を取ったような気分になってしまうのだ。 実際、仕事量も増え忙しくなる。 それは仕方がないとして、それよりも怖いのはリスクに目がいかなくなること。 お客様の細かい不満に気が付かなくなるのだ。 その結果、ちょっとしたトラブルが大クレームへと発展してしまう。 気づいた時には 《あのときの好調はどこへ行ったのか?》 という状態になってしまうのだ。 一気に調子が上がった時はどうしても調子にのりがちになる。 調子にのってもいいが、細かいトラブルやクレームを見逃してはならない。 そういったリスクに目を向けなくなった途端、足元をすくわれるのです。

 

■疑心暗鬼で失敗するなら思い切って失敗したほうがいい

お正月番組を見ていた時のこと。 私はプロスポーツ選手のテレビが好き。 その番組の中でプロスケーターが 「”失敗するんじゃないか”と安全に飛ぶときはだいたい失敗します」 と言っていた。 逆に 「”失敗してもいいから思い切って飛ぼう”と思った時は成功します」 と言っていたのだ。 これは素人の私でもよく理解できる。 私は時々、ゴルフをするのだが 《このコースは狭いからOBになりそうだ。ここは安全にいこう》 と起きにいったスイングをすることがある。 そういった時には体が止まり左に引っ掛けOBになる事が多いのだ。 こんな時は非常に後悔するものだ。 そうではなく 《どうせOBになるんだったら思い切って振った方がいい》 と割り切った方がはるかにいい結果になる。 これは商談でも言えること。 《このお客様に断られたらあとがない》 とビクビク商談する。 私もよく経験したが、こういった時は得てしていい結果にはつながらない。 いいところまで行くことはあるが、最後には 「ごめんね菊原さん、今回は他に決めたの」 となってしまうのだ。 商談では縮こまるのではなく 《私から家を建てなくてもいい。でもこれだけは知って欲しい》 という気持ちで商談する。 私自身、このような考え方に変わってから勝率は格段にアップした。 疑心暗鬼で失敗するなら、思い切ってやってミスしたほうがいい。 その方が何倍も得られるものがあります。

 

■感謝しなければ仕事は逃げていく

先日、知人を飲み会に誘った時のこと。 知人はスケジュールを確認して 「ああ、その日は仕事になっちゃいましてね」 と言ってきた。 その言い方が “いかにも嫌な仕事が入りました” という感じがした。 同じ断るとしとしても 「大切な仕事があるので、その日はすみません」 と言った方がいい。 仕事に声をかけて頂くことはありがたいこと。 その仕事に対して 「仕事になっちゃった」 という言い方をしてはならない。 “言霊”という言葉があるように、言ったことは現実化していく。 仕事に対して感謝しない言い方をしていれば、仕事は逃げていくのだ。 結果を出している知人は仕事に対して 「明日は北海道で仕事です。遠くから声をかけて頂けるなんて本当にありがたいです」 といつも感謝している。 また食事を注文してウエイターさんが運んでくれたことに対して 「ありがとうございます」 と必ずお礼を言っている。 その姿は見ていて、とても気持ちがいい。 「ありがたい」 と言っていればありがたいことが引き寄せられる。 逆に 「あぁ、仕事になっちゃった」 などと言っていればいい事など起こらないのだ。 私もこれからは「ありがたい」という言葉を意識的に使おうと思います。

 

■結果が出たから信じるのではなく”信じたから結果が出る”

営業レターの研修をしていた時のこと。 非常にいい流れで研修は終了した。 質問コーナーでも 「封筒はやはり透明のものがいいですか?」 「名簿の管理のやり方は何が一番楽ですか?」 といった前向きな質問ばかり。 非常に、いい雰囲気だった。 そんな中、ある男性がスッと立ち 「営業レターを続けて結果が出なかったらどうすればいいのですか?」 と言い出した。 この質問よって空気がガラッと変わった。 やってもみないうちに失敗したことを考える。 こういった質問は講師泣かせでもある。 私はしばらく考えて 「アプローチレターは特にそうなのですが”自分から買わなくてもいい。でもこれだけは知っておいてほしい”という気持ちで出すことが大切です」 とお答えした。 質問した男性は半分納得した表情で席に座った。 話を聞いて 《やって失敗したらどうなるの?》 と考える人もいえれば 《これを実行すれば間違いなく結果が出るぞ》 と思う人もいる。 当然のように後者のように考える方が人生は上手くいく。 “結果が出たから信じる” ではなく “信じるから結果が出る” ということもあるのだ。 今年も新しい年がスタートしました。 まずは信じて行動してみませんか?